
「広告費をかけても反響が増えない」「チラシやポータルサイトに依存しているのが不安」-そんな悩みを持つ中小不動産会社の方にこそおすすめなのが、SNS広告の活用です。今やスマートフォンユーザーの多くが日常的にSNSを使っており、広告を見て物件を知る機会も増えています。この記事では、SNS広告の基本から実践方法、地域密着型不動産業にとっての活用ポイントまでをわかりやすく解説。不動産業界に特化したSNSマーケティングを行うプロの視点から、実際に問い合わせにつなげる導線の作り方も紹介します。初めてSNS広告に挑戦する方でも、この記事を読めばすぐに始められる内容となっています。
1 SNS広告は、本当に不動産会社に効果があるの?
SNS広告は若者向けの商品やファッション業界のものというイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、近年では不動産業界でもInstagramやFacebookを使った広告施策が一般的になりつつあります。理由はシンプルで、「見た目の印象」がとても重要な不動産業界と、写真・動画中心のSNSとの相性が抜群だからです。
さらに、SNS広告の最大の特徴は“細かなターゲティング”ができること。例えば「東京都港区に住んでいる30代・賃貸検討中」といった層にピンポイントで配信できます。チラシのようにばらまく必要がなく、興味を持ちそうな人にだけ届くのがSNS広告の強みです。
1-1 SNS広告の基礎知識:まずはこれを押さえよう
SNS広告とは、Instagram・Facebook・X(旧Twitter)・TikTok・LINEなどのSNSプラットフォーム上に表示される広告のことを指します。ユーザーのタイムラインやストーリーズ、リールといった場所に自然な形で表示され、違和感なく目に入るのが特長です。
不動産会社がSNS広告を使う最大のメリットは以下の3点です。
① コストを抑えてスタートできる
SNS広告は1日数百円~数千円という低予算からでも始められます。たとえば「月1万円だけ広告を出して効果を見たい」という場合でも十分可能です。これにより、中小の不動産会社でも負担なく導入することができます。
② ターゲットを絞れる
年齢・性別・興味関心・居住地域など、さまざまな条件を設定して広告を配信できます。たとえば「結婚を機に家探しを始めた層」や「転勤で住み替えを検討している会社員」など、より成約につながりやすい層にだけ広告を見せることができるのです。
③ 写真や動画で物件の魅力を伝えやすい
不動産は“見た目”が大切。SNSでは高画質の室内写真や、物件紹介動画をそのまま広告に使えるので、紙のチラシよりも伝わりやすく、しかも即時性が高いのが魅力です。
さらに、各SNSのビジネスアカウントを使えば、広告配信後のクリック数・表示回数・問い合わせ数などの効果測定も簡単に行えます。

1-2 どのSNSを選べばいい?不動産業に向いている媒体とは
SNS広告を始めるにあたって、どのSNSを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。ここでは、不動産業と相性の良い主要SNSの特徴を解説します。
最も人気のある媒体のひとつ。写真・動画が中心なので、内装や外観の美しさをアピールしやすく、20代〜40代の物件探し層にマッチ。ストーリーズ広告やリール広告を使えば短尺動画での訴求も可能です。
Facebook(Meta広告)
40代〜60代以上の利用者が多く、ファミリー層や定住を検討している層に有効。Instagramとの連携配信も可能で、幅広いターゲットに届けることができます。特に住宅購入や住み替えを意識する年齢層には刺さりやすい媒体です。
TikTok
若年層の利用が多く、賃貸やシェアハウスを探す層との相性が良いです。物件紹介を短い動画でテンポよく発信することで、バズを狙うことも可能。ただし、ややエンタメ性が強いため、戦略を工夫する必要があります。
LINE
チャット形式での問い合わせがしやすいため、広告から即コミュニケーションにつなげたい場合に便利。LINE公式アカウントとの連携により、リピーターや見込み顧客との継続接点にも有効です。
2 SNS広告の成功には「広告導線設計」がカギ
どんなに魅力的な広告を出しても、「問い合わせにつながらない」と意味がありません。SNS広告を活用して集客を成功させるには、「広告→サイト訪問→問い合わせ」までの導線をしっかり設計することが重要です。
2-1 ユーザーが迷わない「入口から出口」までの動線設計
SNS広告からの流れは以下のようにシンプルであるべきです。
- 広告(バナーや動画)を見てクリック
- 詳細ページ(LPや物件ページ)に遷移
- 問い合わせフォーム or 電話 or LINE
この「3ステップ」の中で、ユーザーが途中離脱してしまう原因は「ページがわかりづらい」「問い合わせのボタンが見つけにくい」「入力項目が多すぎる」などが挙げられます。
解決策としては:
- スマホでも見やすいページ設計
- CTA(問い合わせボタン)を常に表示
- 問い合わせ方法を選ばせる(フォーム・電話・LINE)
特にスマホユーザーが多いSNSでは、スマホ対応のスピード感ある導線設計が求められます。

3 エリア特化の広告運用で、地域密着の強みを活かす
中小の不動産会社にとって「地元に強い」ことは最大の武器です。SNS広告でも、地域に絞った配信によって無駄のない集客が可能になります。
3-1 地元住民に響く「エリア広告」の出し方
SNS広告の配信設定では、たとえば「〇〇市内」「△△区に住む30〜45歳の男性」など、非常に細かい地域設定ができます。これにより、たとえば「徒歩5分の新築物件」などの情報が、ピンポイントで近隣住民に届くのです。
さらに、広告の中に地名や地域ネタを盛り込むと、親近感を得やすくなります。
例:
「〇〇駅から徒歩8分の新築戸建、先着順で内覧受付中」
「地元〇〇町の不動産会社が自信を持ってご案内します」
地元のイベント、学校、スーパーなども盛り込みながら、「ここに住んだら便利そう」と思わせる内容を意識しましょう。
4 SNS広告×他施策の相乗効果を狙おう
SNS広告だけで問い合わせが殺到するわけではありません。効果を最大化するためには、既存の施策と掛け合わせた「クロスメディア戦略」がおすすめです。
4-1 ポータルサイトやチラシと組み合わせる活用法
たとえばSUUMOやHOME’Sに物件を掲載している場合、そこに誘導するSNS広告を打つことで、アクセス数や反響を増やせます。
また、地域にポスティングしているチラシや看板に、「Instagramで最新情報を公開中!」「LINEからすぐ内見予約OK!」などSNS誘導を加えることで、紙→SNSの流れを作ることが可能です。
オンライン・オフラインの媒体をうまく連携させることで、接触回数を増やし、最終的な成約に近づける戦略が効果的です。
4-2 SNS広告運用が難しければ、プロに任せるのも手
「設定が難しそう」「効果測定に時間が割けない」などの理由で運用に踏み出せない方も多いのではないでしょうか。そういった場合は、不動産に特化したSNS広告運用代行会社に依頼するのも有効です。
例えば、いえらぶクリエイターズでは、不動産業界に特化したSNS広告運用のプロフェッショナルが、エリア・ターゲットに合わせた配信設計からクリエイティブ制作、効果分析まで一括サポート。
自社でSNS広告運用に取り組む時間がない方、何を投稿すればいいのかわからない方、まずはお気軽にご相談ください。
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まとめ
SNS広告は、中小の不動産会社にこそチャンスあり!
不動産業界においてSNS広告は、少ない予算でスタートでき、地域・属性を絞って広告を配信できる非常に有効なツールです。特に中小企業のように機動力が高く、地元の顧客とのつながりを大切にしている事業者にとっては、SNS広告を使った集客戦略は大きな武器になります。
大切なのは、やみくもに出すのではなく「誰に」「どんな魅力を」「どう伝えるか」を設計すること。そして、最初は小さな成功体験からスタートし、少しずつ運用に慣れていくことです。